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グループホーム(日中支援サービス型)設立にかかる費用について解説

グループホームを設立するための費用

障害福祉事業を始めるには法人格取得費用や設備、人件費など、様々な費用がかかります。

障害福祉サービス事業を始める方の中には、「一体どのくらいの開業資金を用意すれば良いのだろうか」と不安に思っている方もいるかもしれません。

当記事では、障害福祉サービスの中でも、グループホーム(日中支援サービス型)を設立する際に必要になる費用について、設立までのプロセスと並行して解説します。

 

今回は定員4名のグループホームを想定しています。また、開設後しばらく利用者数が0人の状態も起こり得ることを考慮して、初期費用の他に3ヶ月分の運営資金も計上しています。

 

法人格の取得にかかる費用について解説

 

障害者グループホームを設立するためには、最初に法人格の取得が必要になります(個人事業主では指定申請は行えません)

障害福祉サービスで多く使用される法人格は、株式会社や一般社団法人、NPO法人などが

挙げられます。今回はその3つの法人格にかかる費用に関して解説します。

 

引用:グループホーム(日中支援サービス型)を設立するための条件を解説

 

(1)株式会社

 

株式会社設立に係る費用は、法定費用、その他の費用、資本金を合わせて約25万円ほどになります。

株式会社設立に必要な費用
法定費用 収入印紙代(定款用) 4万円
(電子定款の場合0円)
定款認証の係る手数料
(資本金等額100万円未満)
3万円
定款認証の係る手数料
(資本金等額100万円以上300万円未満)
4万円
定款認証の係る手数料
(上記以外)
5万円
定款謄本に係る手数料 2,000円
登録免許税 15万円
(資本金×0.7%と比較して高い方)
その他 法人印鑑等作成費用 5,000円~
印鑑証明書発行費用 約450円×枚数
登記簿謄本発行費用 約600円×枚数
資本金 1円~

会社設立の手続きを司法書士や行政書士などの専門家に依頼した場合、上記法定費用や資本金などに加えて依頼料がかかります。

別途約10万円ほどの手数料がかかります。

 

(2)一般社団法人

 

一般社団法人設立にかかる費用は、法定費用、その他の費用を合わせて約130,000円ほどになります。

一般社団法人設立に必要な費用
法定費用 定款認証に係る手数料 5万円
定款謄本に係る手数料 2,000円
登録免許税 6万円
その他 法人印鑑等作成費用 5,000円~
印鑑証明書発行費用 約450円×枚数
登記簿謄本発行費用 約600円×枚数

一般社団法人の設立手続きを専門家へ依頼した場合、株式会社同様に、別途約10万円ほどの手数料がかかります。

 

(3)NPO法人

 

NPO法人は登録免許税がかかりません。(NPO法人は登録免許税法上対象外(非課税)のためです)

また、NPO法人は、株式会社や一般社団法人とは異なり、都道府県や政令指定都市が行政手続法や条例で定める認証基準によって認証されます。よって公証人による定款認証手数料も必要ありません。

よって、必要になる費用は、法人印鑑作成費用、役員の住民票の取得費用等のみになります。

NPO法人の設立手続きを専門家に依頼した場合約20万円ほど手数料がかかります。

 

物件(賃貸)や設備等にかかる費用について解説

 

施設というからには物件が必要になります。グループホームは利用者の生活する場です。

生活を行うからには最低限の広さや設備を備えている必要があります。その為、行政は設備に関して様々な条件を設けています。

それらの条件を満たした物件でなければグループホームは開設する事はできません。

グループホーム(日中支援型)に関する設備基準
場所 住宅地又は住宅地と同程度に利用者の家族や地域住民との交流の機会が確保される地域。入所施設及び病院の敷地内にあってはならない。
定員 指定事業所の定員 4名以上
 

居室の定員・面積

 

本体住居の居室…定員:1名(必要と認められた場合2名も可)

面積:(収納設備を除く)7.43㎡以上(内法)

1共同生活住居あたりの定員 新規に設置する場合 2~10人まで

既存建物を活用する場合 2~20人まで

ユニットの定員 2人以上10人以下
その他 居室の他、日常生活を営む上で必要な設備をユニットごとに設けること。

(従業員を含めた事業所関係者が一堂に会せる食堂・居間、台所、便所、洗面設備、浴室、等)

引用:東京都障害者グループホーム説明会資料

上記表の条件を満たした物件の用意が必要です。物件(賃貸)や設備等にかかる費用は、開設を予定している地域や契約する物件によります。

グループホームの設立を検討する際は、物件の賃料や改装工事にかかる費用を確認しておきましょう。

 

物件(賃貸)や設備等にかかる費用シミュレーション(3ヶ月)

 

初期費用 賃貸物件にかかる初期費用 70万円
改装工事費等 130万円
運営費用 賃料(3ヶ月分) 15万円×3ヶ月
光熱水費等(3ヶ月分) 7万円×3ヶ月
合計 266万円

これらの条件を全て満たす物件の初期費用(敷金、礼金、保証金、不動産仲介手数料等)が約70万円かかると仮定します。賃料は15万円/月ほどかかると仮定します。

その他、物件によっては居室の改装や、バリアフリー化などの改装工事が必要になる場合があります。また、自動火災報知機、災害の際の誘導灯の設置は必須です。

これら工事等の手配にかかる費用70万円を見込みます。

 

物件以外に、冷蔵庫や洗濯機などの電化製品や、机や椅子などの生活必需品が必要になります。これらの購入費用は60万円を見込みます。

 

それに加え、光熱水費や、その他の運営費用(広報費や営業にかかる費用)がかかります。それらに関しては、7万円/月計上しておきます。

 

人材確保にかかる費用について解説

 

障害福祉サービス事業所には、障害を持った方の日常生活をサポートするために様々な職種の職員が在籍しています。

職員の配置についても行政により条件が設けられています。それらの条件を全て満たしていないとグループホームは開設できません。

グループホーム(日中支援型)に関する人員配置基準

管理者

サービス提供に必要な知識及び経験を有する者 常勤1名

(管理上支障がない場合は、当該事業所の他の職務、又は、併設する他の事業所、施設等の職務に従事可能)

 

サービス管理責任者

利用者の数を30で除した数以上

・利用者が30人以下 1人

・利用者が31人~60人以下 2人

 世話人

常勤換算

・利用者の数を5で除した数以上

(世話人を「4:1」、「3:1」で配置した場合は報酬に反映)

  生活支援員

常勤換算

・障害支援区分3の利用者を9で除した数

・障害支援区分4の利用者を6で除した数

・障害支援区分5の利用者を4で除した数

・障害支援区分6の利用者を2.5で除した数

の合計以上

 

夜間支援従業員

 

必ず配置(夜勤)

引用:東京都障害者グループホーム説明会資料

日中支援型のグループホーム開設・運営に必要な人員配置の条件は、上記表のとおりです。

○管理者は必ず常勤者が1名必要になります。また、サービス管理責任者は、利用者の定員が4名グループホームの場合は1人必要です。

必要な世話人も利用者4人のグループホームは1人です。夜勤者は必ず配置しなければなりません。

 

人件費のシミュレーション(3ヶ月)

今回は利用者定員4名のグループホームと仮定して、以下の職種(人数)で人件費を計算します。

管理者 1名 30万円×3ヶ月
サービス管理責任者 1名 27万円×3ヶ月
生活支援員 1名 26万円×3ヶ月
世話人(夜勤従事者)非常勤 2名 40万円×3ヶ月
合計 369万円

利用者4名のグループホームで5名雇用した場合の人件費の想定は、3か月で369万です。

計算に使用した人件費については雇用の形態などによっても上下しますが、グループホームの設立を検討している人は参考にしてみてください。

 

グループホーム設立のために必要な費用

 

以上の初期費用と3ヶ月の運営費の合計を、法人格別にまとめると以下の通りになります。

法人格 法人設立費用 施設設備等費 人件費 合計
株式会社 35万円 266万円 369万円 670万円
一般社団法人 23万円 266万円 369万円 658万円
NPO法人 20万円 266万円 369万円 655万円

利用者4名を想定したグループホームを開設するにあたり、初期投資額と3ヶ月の運営費をあわせるとおよそ650万円~670万円程度になります。

広告宣伝費やその他必要な資金も考慮すると、開業資金として700万円程度準備しておく必要があります。

開業資金は、グループホームの利用者や雇用人数などによって上下するため、目安として参考にしてみてください。